私が講師をしているプログラミングスクールではひとつのクラスに様々な年齢や性格、性別の子どもがいます。
年齢が大きくなるほどできることも増えてはきますが、必ずしも「大きくなったから〇〇ができるようになる」とも限りません。
今回のテーマにしたい「話を聞く」ということにもそうです。
講師から授業のポイントを説明しようとする時でもゲームが気になってしまったり、クラスが楽しくておしゃべりが止まらない子どもの年齢は関係ありません。
そこでスクールでの特に勉強の時間帯で人の話を聞く姿勢をとることができるようになってもらうため、講師としてどのような働きかけをするとよいのか調べてみました。
1. 話を聞く環境にする
3つの子どもに話を聞いてもらうために必要なことの1つめは、話を聞く環境にすることです。
授業進行でもメリハリをつけるということを意識していて、いまは書き物の時間、いまは休憩など大枠で区切りをつけています。
いまは話を聞く時間だねと意識できる環境にしてあげるといいようです。
イスに背筋をのばして座る
スクールでは授業の挨拶を子どもたちにやってもらうのですが、学校でもそうなのか「姿勢を正しくしてください」と入れてから挨拶をする子どもが何人かいます。
挨拶の際には講師からも手短に話があるので、これはとても助かります。
そして背筋をのばすということは手をカラダの横に揃えていますので、パソコンやマウスから手を離すことにもなるので、手や目を聞く以外のことに意識を向けずに済みます。
話をしている人のほうに顔を向ける
背筋をのばすことからつながっているのですが、講師や子どもが話をする時には耳を傾けるだけでなく、顔も向けてもらいます。
スクールの机の配置上、必ずパソコンに背を向けた体勢になるからです。
大人もですが何かをしながらではそちらに気を取られて聞き洩らしてしまうこともありますよね。
講師も話をするときは話に集中する
講師も同じで、何か別のことをしながら話かけるのは避けたいところです。
「耳が痛い」と思ってしまうかもしれませんが、聞いてもらいたいことは何も楽しい話ばかりではなく、注意する時も含まれます。
手が離せないからと遠くから声かけたり、別の子どもの対応をしながらでは聞く側も真剣みがなくなるようですね。
私も気をつけたいと思います。
2. 話しかけ方を工夫する
子どもに話を聞いてもらうために必要なことの2つめは、話しかけ方を工夫することです。
話しかけ方ということについて調べていると、どうやら以前に執筆した『子どもに注意をするとき気をつけたいこと』という記事の内容と同じようなことかなと思いました。
確かに肯定的で分かりやすい言葉と聞いてほしい理由があれば子どもも聞きやすいのかなと感じることがあります。
「~しよう」とやってほしいことを伝える
スクール内であれば「パソコンをいじらないで」より「先生の方を向いて」と声をかけることが多いです。
話を聞いてほしいことが目的なので、パソコンいじらなくなったけれど、ほかのことをやりだしてしまわないようにしなければいけません。
失敗談では「ゲームをやめよう」というと「これはゲームじゃない」と言われることもありましたので、してほしいことがそのまま伝わる言葉を意識するとよさそうです。
顔を見て話しをする
環境を整えることとほぼ同じなのですが、お話を聞いてほしいというならば、伝える側も伝えたいという姿勢をみせるといいのですね。
聞いてもらうときのやり取りは一方的なものではなく、たいていは言葉のやり取りをすることも多いです。
話かけると同時に子どもの話をしっかり聞くという体勢で関わるとお互いに聞く姿勢をもったコミュニケーションが取れそうです。
ただ、コロナ禍なので正面ではなく並んで話をすることが多いのですが、間に机を挟むとかソーシャルディスタンスを保ちながらの正面を確保できればと思います。
3. 聞くスキルをあげていく工夫
そして、子どもに話を聞いてもらうために必要なことの3つめは、聞くスキルをあげていく工夫をすることです。
プログラミングスクールではありますが、学校と同じで勉強以外のことも教えてさまざまなチカラを身につけていけるよう関わっていく場面が多々あります。
話を聞いてもらうだけでなく、子どもも人の話を聞くスキルが身につく話かけ方を調べてみました。
話すことを手短に先に伝える
よく大人同士の連絡事項で先に用件を言うことが多いのですが、子どもにも効果的なようです。
そういえば今日の授業の流れを最初に説明しているのですが、先に時間割を伝えることでこの時間帯で何をやるべきなのか子どもなりに把握しているなと感じることがあります。
いまから話すということが分かることで、聞く心構えが生まれるのかもしれません。
ただし手短な言葉であることがポイントな気がします。
話が長くなると飽きてしまいますのでせっかく聞く姿勢が維持されているうちに伝えてあげることで聞くことができた!という実感を積みかさねていけたらいいのかもしれません。
復唱させてみる
伝えたことをもう一度言ってもらうこともいいようです。
確かにいま話をしたことを聞けたかな?という確認として、プログラミングの授業中でも子どもに復唱させる状況があります。普段のコミュニケーションの中でも取り入れてみようと思います。
まとめ
今回はプログラミングスクールの講師として「話を聞く」ということについて、どのような働きかけをするとよいのか調べてみました。
これまでも注意の仕方ややる気アップの方法などのコツを学んで取り入れてみましたが、環境づくりや講師の働きかけひとつで変わってくるものなのだなと感じます。
これからも「この子は話を聞いてくれない」「きちんと話を聞くことができない」などと決めつけずにどうしたら自発的に聞くことができるようになるのか、私たち講師の伝えたいことが伝わるのか、考えながら子どもたちと関わっていかねばと思います。