スクールではプログラミングの前に企画書や設計書を書き、それに基づいて作成していきます。
この設計書を書くということについて、スラスラ書ける子もいれば、子どもそれぞれにハードルがあったりします。
わたし自身も仕事の週報などで必要な「自分の行動を明文化する」という課題を掲げていまでも取り組んでいるのですが、今回は「なんて書いてよいかわかないらない」と頭の中で思っていることを言葉にできないパターンについて、どのようにしたら言語化できるようになるか調べてみました。
どれだけ言葉を知っているかを調べる語彙力テスト
普段から言葉を知らないという漠然とした認識はありましたが、世の中にはどれくらい数があるのでしょうか?
一般的な国語辞典には5万から8万の言葉が掲載されているそうですね。
プログラミングに限らず何をやりたいのか、何をしたいのか頭の中でまとめられたらよいのですが、そもそも言葉を知らないと文章にもできません。
いわゆる語彙力というものが必要と聞くことがあります。語彙力というキーワードで調べてみるとなんと語彙力テストというものがありました。
語彙力テストでどれだけの言葉を知っていたかを知る
さっそく取り組んでみたところ、31,240語、中学2年生レベルの語彙力でした。
違う言葉でも試してみましたが同じ結果でした。
やはり雰囲気だけできちんと意味を知らない言葉たくさんあるものですね。
テストの内容はお題の単語の意味を問うものでしたので「他の言い方を知っているか?」につながるようなテストなのかなと思いました。
ほかの言い方ではなんというのか
例えばテストの中にあった「ふんがい」って言葉、子どもはもちろん私自身もあまり使うことがないので印象に残りました。
ただふんがいした経験は1度や2度くらいありそうです。
また同じくテストにあった「くつ」の意味を「くつとはどういうモノか」を説明してみるといいかもしれません。
伝言ゲームみたいな遊びで単語やその意味を学びあうのも楽しいに違いありません。
具体的にはどういえばいいのか
物などの単語をほかの言葉でいえる以外にも、行動やストーリーを具体的に説明できるようになるといいですよね。
先日こどもとのやりとりで何度もあった例。設計書の作品イメージや主な行動の流れを書く欄に「AとBがいる」「うごく」「たたかう」と言った記載です。
これではどういうプログラムにするのかも決まってないように見えます。
素早く動くのか、じわじわ近づくのか、何かに乗るのか、体当たりなのかわからないからです。
単語を具体的にしていく
そこで講師が「どう動くのですか?」「どう戦うのですか?」「何か武器はあるのですか?」と言ったことを聞き取り具体的に書いていきます。
頭の中は本当に素敵なストーリーであふれているようですが、なかなか言葉で表現がむずかしいようです。
思えば確かにわたし自身も「素敵~」と良く言うのですが、まったく感情を表現しきれておらず、はがゆい気持ちになることが多々あります。
言葉を数多く知る必要がありますね。
何も知らない人にも伝わるか
ところで、ある生徒の企画書に書いてあった作品イメージを見ながら内容を聞き取りしていた時のことです。
「ここにいるAとBが戦うのね?」「はい」というやりとりから始まったのですが、結局は「AとBがそれぞれ所有している別のキャラクター同士が戦う」というストーリーだったようです。
ある意味AとBが戦うのは間違ってないのかもしれません。
有名なアニメの設定と同じらしく、おそらくそれを知っていれば、作品イメージを見ただけでも伝わったはずです。
ですが何も知らないわたしには応援している人のようにも見えました。
知らない人にもわかる説明ができるといいですね。
企画書や設計書の書きかた授業をしてもよい
プログラミングを学ぶことで物事を順序立てて考えられるようになるとされていて、そのためのツールである企画書や設計書を作成してから、それをもとにプログラムを完成させていきます。
ですが、日々のようすを振り返ると企画書や設計書に書きだす作業から経験値をつまないといけないのだなとつくづく感じます。
まずは、
・相手は何も知らない前提で説明が必要であること
・作品イメージは単語だけでなく具体的に表現すること(イラストでも良い)
というところから、私も頭の中のイメージを言語化することに取り組んでみようと思います。