私が勤めているプログラミングスクールではオリジナルのプログラム作品に取りかかる授業があります。
この時にたいていの子どもは自分が思いつくままのゲーム展開やストーリーを考えて企画書を書き、プログラムに取り掛かっていくのですが…
なかにはどうしてもアイデアが思いつかず、思考が止まってしまう子どももいるので、ツールを使ったり、ヒントを与えたりして作業を促していきます。
プログラミングスクールに通うにあたり保護者としては創造力や独創性を高めてもらいたいという期待の声もあるため、その成長にも関わっていけたらと常に思うところ。
そこで、ストーリーやアイデアを生み出すコツなどないものかと調べ始めたところ、脚本や漫画などのストーリー作りのための本格的なノウハウがいくつもありました。
今回はスクールで子どもたちに伝えられそうなストーリー作りのためのノウハウをピックアップしてみました。
テーマを決める
単語から決める
これはグループワークの時に必ず行うのですが、よく考えたら個人でも取り組んでみればよいのかもしれません。
グループワークだと例えば「自然」と聞いて思いつく単語など何かをどんどん発信してもらい、出てきた単語を徐々に絞り込んで最後のひとつを作品のテーマとして決定します。
気になっていることから決める
あるクラスでは、今気になっていることは何か?何か解決したいことはあるか?という話から自由に会話をしていくうちにコロナ対策をテーマにしたシューティングゲームを作ることになりました。
テーマとは作品の主題、作者が伝えたいこととありましたが、それも思いつかない時は「ごみの分別」「交通ルールを守ろう」など学校などで注意されるようなことをピックアップし、それを伝える側になってみるところから始めてもいいのかもしれません。
ストーリーを3つに分けてみる
ストーリーは「はじまり」「中盤」「おわり」で出きていると考えていいようです。ストーリーは始まったら必ず終わるもので、その間をつなげる中盤があるわけです。
確かに大きく枠でわけるとそれだけで形が見えそうな気がしてきます。
ふと思いだしましたが、最初の始まりはスラスラ考えられるからそのまま勢いで取り組んだものの、最後に行くにつれてつじつまが合わなくなってくることがあります。
中盤が始まりと終わりをつなげるものならば、アイデアとしてははじまりと終わりを考えてみることで、筋道がずれない中盤に仕上げられそうな気がします。
4つの構成でできている
どこから作ってもよい
物語はテーマ、ストーリー、物語、世界観の4つでできているが、作り始めるポイントはどこからでも人それぞれその時それぞれなのだそう。
確かに子どもの中でも何をやるかは決めてないけれど、キャラクターをまっさきに決める子や宇宙人を倒すゲームを作りたいなど、それぞれとっかかりは違っています。
どこから始めても全体がまとまるようなそれぞれの作業のコツはあるようですが、そこもしっかり作りこむ場合はかなり本格的なプログラムになりそうなので、スクールではまずは「どれから決めてみようか?」といった声かけを始めることかなと思いました。
実際のアニメなどで当てはめてみる
ところで余談ですが、例えば「世界観」という言葉を気軽に言ってしまうと「世界観って何?」という意味から説明することもしばしばありますので、講師がそれぞれの言葉の意味を適切に捉えている必要があります。
もしくはポケモンなど誰もが知っている作品でそれぞれ当てはめて説明してみると、作品に取り掛かるイメージにもつながるかもしれません。
面白い! とは何か考えてみよう
「人はどうしてそれを面白いと思うのか?」これがわからないとストーリーがつまらないものになってしまう・・・とのアドバイスがありました。
スクールの中で分かりやすい例をあげると「いかにドキドキするか?」という点を盛り込むとこれは面白い!につながりそうです。
ロールプレイングゲームなどで敵に邪魔されたり、ゴールまでクリアするまでがむずかしいものをこれ面白い!と子どもたちは表現していました。
とはいえ、プログラミングスクールでのオリジナル作品の場合は場面展開は単純なものでも、キャラクターのコミカルな動きが注目される作品もあります。
クローン機能を使ってキャラクターが大量発生しているだけでも皆で大騒ぎしてますから、ストーリーに限らず「この作品の面白さはココ」と決めて取り掛かってもらってもよさそうです。
まずは楽しんでもらうこと!
モノづくり自体が面白いもの
オリジナルのストーリーやアイデアを生み出すコツを調べてみましたが、実際に著書も出されてた方だったりと本格的な情報が多く、さっそく自分がオリジナルストーリーを作りこむところから取り掛かってみたくなってしまいました。
「やはりモノ作りって面白いな~!」とつくづく実感しました。
楽しむことから始めよう
私は、子どもたちが将来目指す自分に自分で近づくチカラを持てるといいなと思っています。
そのチカラを身に着ける手段としてまずは「楽しく!」そして「チャレンジ!」をモットーに、プログラミングスクールで講師を勤めています。
ですが、その授業の一環でオリジナル作品作ってみるというチャレンジが苦痛になってしまっては本末転倒です。
オリジナル作品を生み出し、企画書を書けるようになる・・・ことだけにとらわれず、
「自分のアイデアや作ったものが動くのって楽しいね!」
「見てもらえるとなんだかうれしいね!」
といったキッカケになるよう、フォローをしていかねばと思っています。